nRay’s note

何か書く

INFINITAS 120fps環境はオンボードグラフィックで構築可能か

12/26 1:00 他の方の動作報告について追記しました

 

結論

Ryzen 7 PRO 4750GEのオンボードグラフィック(Radeon Graphics)で安定した120fps動作を確認出来た。

なるほど、わかりました。という方は残りはあまり読まなくても大丈夫です。

 

 

そもそも

2020年8月にINFINITASが大型バージョンアップとなり、120fpsに対応。それに伴い、動作環境についても刷新されました。

旧INFINITASから新INFINITASになって、どう動作環境が変わったかは以下の記事にて比較されています。
https://note.com/252562/n/n91d70dc796b9

旧INFINITASの公式推奨環境の記載では、「オンボードグラフィックスでは動作が不安定になる場合があり基本的にビデオカード使用推奨」といった内容になっていますが、実際はそこまで要求スペックは高くなく、筆者環境でもCore i5-3470T+オンボードグラフィック(Intel HD Graphics 2500)で安定して動作していました。また、新INFINITASにバージョンアップ後も60fpsで遊ぶ分には同環境で変わらず問題無く動作しています。

じゃあ今度は120fpsで動かそう!!とした時どの程度のスペックが最低限要求されるのかという事でこの記事が一つの指標になればと思います。

 

調査

出来れば今と同じように「省スペースPC+デスクトップ用CPU+オンボードグラフィック」で動かしたいと思い調査。

INFINITAS自体がかなり動作が軽いアプリケーションである事や、60fpsで動かすなら古いIntel CPUのオンボードグラフィックで十分な事から、ここ数年で発売されたCPU(Intelであれば第九世代Core i5など)であればオンボードグラフィックでも120fps出せるのでは?とは思いはあったものの、裏付けとなる情報は見つかりませんでした。当然といえば当然ですが、120fpsで動かしてる方はビデオカード使用でした。

まず最近のCPU、オンボードグラフィック性能の情報を調べたところ、AMD RyzenシリーズはIntelと比べてグラフィック性能に優れている事が分かりました。

https://ascii.jp/elem/000/004/022/4022156/

  • 第十世代Core i7Ryzen PRO 4000シリーズのオンボード同士で比較するとエントリーモデルである4350Gでも明確に優れている

 

INFINITASで動作が特に重くなる主な原因はムービーであるため、CPUパフォーマンスよりはGPUパフォーマンスが良い方が安定した動作が可能だろうと考え、Ryzen系のCPUで試す事に決めました。

 

候補

ケースそのものは安いものの、CPU、メモリ、ストレージを別途用意する必要がありトータルではそこそこの価格になりがち。自作PCの楽しみがある。

 

  • ThinkCentre M75q Tiny Gen2

Lenovoの省スペースPC。同様のサイズのPCはHP、DELLなど各社から出ているもののRyzenのモデルがあるのはLenovoだけ。OS入りの動く状態で届くので手間が無い。

 

  • その他、新しめのRyzenシリーズCPUを搭載したメーカー/BTO機種など。

他の用途にも使うメインPCとして組むなら。

 

環境

最終的に、旧INFINITASでもお世話になっていたLenovo PCの後継機からAMD Ryzen 7 PRO 4750GEモデルを選びました。
定価151,800円のところ、メモリのダウングレード、オプションパーツの削除をして最後にクーポンをドドンと適用して56,100円!!お値打ち過ぎる……

 

以下構成です

機種名 ThinkCentre M75q-2 Tiny
CPU AMD Ryzen 7 PRO 4750GE
GPU Radeon Graphics (オンボード)
Mem DDR4-3200(PC4-25600) 8GB × 1枚
Storage 256GB SSD(NVMe M.2 2280)
Sound オンボード
モニタ ASUS VG278QR
接続 DisplayPort v1.2
OS Windows 10 Home

 

動作確認

モニタのユーザガイド上には1280×720(720p)の120Hzについてサポートが明記されていませんが、問題無く設定出来ました

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ディスプレイ設定(720p)

【参考】VG278QR ユーザーガイド

実際にINFINITASを起動。バッチリ120fps出ています(レイヤー処理が重いと噂のキャトられ♥恋はモ~モクで撮影)。

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キャトられのミスレイヤー中にも120fps確認

写真を撮っていませんが、ディスプレイ設定1920×1080(1080p)/120Hz設定でも問題無く120fpsで動作しました。

 

メモリは公式で「DDR3以上 8GB以上必須」という事で、もしスペックが足りなかった場合のために8GB追加して16GBにするつもりでしたが、8GB(1枚)で問題無く動作しています。

 

最後に

今回、余裕を見てRyzen 7 PRO 4750GEにしましたが、各種サイトのベンチマーク結果や実際にINFINITASを動かしたときの軽快さを見る限りRyzen 3 PRO 4350GEでも問題無く動作すると考えられます。もっと安価に、手軽にという場合は検討対象として一番に上がってくるCPUになるかと思います。

Intel系CPUについては、許容される下限のスペックが分かっていないので別途調査して記事にしてくれる方が出てくるといいなと思っています。

  • ※個人的な感覚としては、第九世代以降のデスクトップ向けCore i5等であれば十分120fpsを出せるのではないかと考えています。

 

この記事を見て、意外と手軽にINFINITAS(120fps)環境作れるんだな~と思い始めてくれる方がいたら嬉しいです。

 

【追記】動作報告など

記事を公開したところTwitterのリプライやRT先などで、こんな環境でも動いてるよ、といった報告があったので参考に載せさせて頂きます。

 

■動いた報告

  • Surface Pro 4(CPU不明 / Mem 8GB)
    CPUがCore m3-6Y30、Core i5-6300U、Core i7-6650Uの3モデルありどれを搭載してるか不明でしたが、Core i5以上のモデルとしてもモバイル向けの第六世代CPUで120fps動作しているという事でこの辺りが必要スペックの下限になりそうです。
  • Deskmini A300(Ryzen 5 2400G / Mem 16GB)
    ベアボーンPCに少し前のRyzenでの120fps動作報告。通常プレイであればムービーONでも問題ないがOBSなどを同時に動かすと安定した120fpsは出ないとのこと。
    基本的に配信などを行う場合はビデオカードを使用するのが良さそうという事ですね。
  • Mac miniCore i5-8500B / Mem 8GB)
    BootcampでWindowsを動かしての動作報告。デスクトップ向け第八世代Core i5であれば十分なスペックのようです。

現行で発売されているPCであればノートでもほぼ要求スペックを満たせそうですね。

 

■動かなかった報告

  • Core i5-3470T + Mem 8GB
    筆者の旧環境のPC。設定自体は可能で常時100fps以上は出てるものの起動時、選曲時、プレイ中といずれの場面でも120fpsは安定しておらず不可。